【症例報告】身近な大敵「ノギ」

 

草木が生い茂る暑い季節がやってきました。

この季節になると毎年決まって目にするトラブルがあります。

それが、「ノギ」にまつわるトラブルです。

誰でも一度は目にしたことがあるノギ。

今回はこのノギとわんちゃんの話をしていきます。

 

ノギとはイネ科の植物で、散歩の脇道には必ずといっていいほど自生している雑草です。

これの何が問題なのかというと、

刺さるんです。わんちゃんの肉球に、耳の中に、目の中に。

そして一度刺さると、どんどんどんどん奥に奥へと刺さります。パッと見ただけでは刺さってることが分からないくらい深く刺さります。

この子は、数日前から指をなめて化膿していると来院したわんちゃんです。

よーく目を凝らすと、見えますか?

あるんです。刺さっています。ノギです。

治療は抜く。ただそれだけです。

ノギの恐いところは、刺さっていることが見逃されやすいこと。そして、これを抜かなければ指の化膿が一生治らないことです。

散歩中に雑草に入ることが好きなわんちゃんは気をつけて下さい。

特にこの暑い季節は太陽が出ていない薄暗い時間帯に散歩しているわんちゃんが多いです。ノギはどこにでもいます。

散歩から帰ってきた後、肉球を耳を目をしきりに気にする場合は、そこに「ノギ」が潜んでいるかもしれません。