椎間板ヘルニア

獣医師 千葉です。
今回は神経の病気について、治療法も含めてご紹介します。

 

こんなことありませんか?

昨日まで元気だった子が突如歩かない・後ろ足のふらつき・足を引きずりながら歩く・足先から血が出ている

背中を触ると痛がる・首を曲げると痛がる・自分で排便・排尿ができなくなる

こんな症状に思い当たることはありませんか?あるとしたらそれは椎間板ヘルニアという病気の可能性があります。

ダックスフンド、シー・ズー、ペキニーズ、ビーグルなどの犬種がなりやすい病気と言われています。もちろん他のわんちゃんもなってしまう可能性はあります。症状によっては外科的治療が必要になります。症状が軽い場合はお薬、レーザー、自宅での安静などの内科的治療も可能ですが、

「放っておいても治るだろう」

ではなく、一度病院に来て検査をすることをお勧めします。

 

どんな病気?

わんちゃんの背骨は頭から数えて、頸椎(7個)、胸椎(13個)、腰椎(7個)、仙椎(3個)、尾椎(5個)の計35個あります。その骨の中に脊髄神経が通っており、そのすぐ下には骨と骨との間のクッション材となる椎間板があります。その椎間板が何らかの影響ですぐ上にある神経を圧迫してしまい、その影響で痛みが生じて、先ほどの症状を引き起こしています。頸椎の場合では3段階に、胸・腰椎の場合では5段階に症状の重さを分類しています。症状が重い場合は手術を行うことで改善できます。

病院でできること

神経学的検査、レントゲン検査を行い、ある程度の病変部位を特定していきます。症状が軽い場合はお薬、レーザー、自宅での安静で治療可能ですが、症状が重い場合には外部の検査センターでの麻酔下でのMRI検査を勧めています。MRI検査を行うことでダメージを受けている神経部位を特定して、外科的な処置を行います。さらにリハビリを行うことで、より回復を早めることができます。

 

画像は左の2枚が頚部の椎間板ヘルニアのMRI画像
右の2枚が腰部の椎間板ヘルニアのMRI画像になっています。
どちらの画像でも神経が圧迫している様子が確認できます。

MRI検査で圧迫部位を特定し、外科的治療を行います。当院の外科的な治療は、脊椎の骨を削り、神経を圧迫している物質を直接取り除く手術を行っています。当院では超音波を用い、神経を傷つけずに骨だけを削るような装置を使い手術をより安全に行えるようにしています。

獣医師 千葉

鈴木犬猫病院
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