【症例報告】子宮蓄膿症

この病気の特徴は、避妊手術していない7歳以上の女の子に多くみられます。

特に発情・生理が終わって1ー2ヵ月後によく起こると言われています。

症状は様々ですが、とにかく元気や食欲がなくなりぐったりする事が多く、発見が遅れると生死にも関わる非常に恐い病気のひとつです。

治療もまた様々ですが、一般的には手術により卵巣子宮摘出術を行うことが多いです。

当院では、超音波メスの使用により短時間での手術が可能であり、また子宮の状態にもよりますが腹腔鏡での実施も可能です。これにより早期の回復が期待できます。

診断はいくつかの検査を組み合わせて行いますが、超音波検査が特に有効です。

通常の子宮は超音波検査では描出されませんが、子宮蓄膿症では矢印のような腫大した子宮が観察されます。

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手術中の写真になります。

通常の子宮より10倍ほど腫大した子宮が観察されます。子宮のなかには細菌感染により化膿した膿みが大量に入っていました。

子宮蓄膿症は命に関わる病気でもありながらよく遭遇する病気の代表格です。

避妊手術をうけていない子で、発情・生理後から調子が悪い場合は、様子をみないで早めの受診をお願いいたします。