【症例報告】腹腔鏡を用いた胃内異物摘出

今回ご紹介する症例は、誤食です。

なんと、アメリカンドックを串ごと丸呑みしてしまいました。

串のように鋭利な物を内視鏡で摘出すると、食道を傷つけてしまう恐れがあるため、危険です。

そのため、開腹手術による胃切開が一般的です。

今回は通常の開腹手術ではなく、腹腔鏡を用いて行いました。

 

腹腔鏡を用いるメリットは

・傷口が小さく済む

・胃内にカメラを挿入し、隈無く確認する事が出来る

という点です。

 

胃内の串を鉗子で掴むところ

 

胃内から串を摘出

 

異物の誤飲は若い年齢(特に1歳未満)に多く見られます。

串ごと丸呑みなんて信じられないと思う人は多いと思いますが、焼き鳥を串ごと飲み込む等、たまにみられます。

そういう場合は、ご家族が慌てて取り返そうとするので、犬も慌てて飲み込むというパターンが多いです。

もし食べては行けない物をくわえても、慌てずに、おやつと「交換する」という対応が良いと思います。

また、日頃から「口にくわえた物を放す」というトレーニングを行っていると、こういった事故の予防になります。

当院ではしつけ教室も開催してますので、お気軽にご相談ください。