数日前から嘔吐が止まらず、食欲がないということで来院された猫ちゃん。
レントゲン検査
矢印は腸管内にたまったガス
レントゲンに写る異物はないものの、腸管内のガスが通常より多いです。
これは腸管の動きが悪いことを表します。
超音波検査
点線は腸管
矢印は腸管内にうっ滞した内容物
これは腸管が動けず、消化物が流れないで溜まってしまっていることを表します。
なんで腸管が動けないのか、もう少し腸管を超音波で追ってみます。
点線は腸管
白矢印は腸管内にうっ滞した内容物
黄色矢印は異物
先の画像と見比べると、点線で示した腸管が途中で消えています。
これは腸管内に何か超音波を遮るものが存在していることを表します。
そう、これが異物です。
もう少し追ってみます。
腸管内に2.5cmほどの異物があることが分かりました。
異物の場所は小腸の途中であることから自然に便として出る可能性は低く、また症状も強いことから、その日に手術することになりました。
これが摘出した異物の正体です。
ジョイントマットの一部でした。
術後は、流動食が必要になるため4日間の入院を必要としましたが、食欲もあり嘔吐もなくなったため無事退院となりました。