当院ではこれまで様々な骨折の治療をおこなってきましたが、骨折はわんちゃんも、ねこちゃんも種類に関係なくおこります。
犬種や年齢によって骨折がおこりやすい骨の場所がありますが、小型のわんちゃんでは前腕の骨折、成長期のわんちゃんでは膝の骨折などを診断・治療することが多いです。
以前は交通事故が原因で骨折することが多かったのですが、現在の骨折の原因は高い所からの落下がほとんどです。
高い所からの落下といっても、普段すごしているリビングのソファーから飛び降りたことが原因で骨折してしまうこともあるので注意が必要です。
猫ちゃんの場合、お外から帰ってきたら元気が無い、ケンケンしているので動物病院でみてもらったら骨折しているなどということもあります。

ご紹介をするわんちゃんは、おうちの中の階段から落ちてしまってから足が痛くてケンケンしていたわんちゃんです

写真のわんちゃんは1歳のチワワの女の子です。
一週間前におうちの階段から落ちてしまってケンケンしていましたが、安静にしていても良くならなかったなかったので来院されました。
上段が手術前、手術後のレントゲン検査の画像で、下段が手術中の写真です。
白色矢印は正常なかかとの骨です。
黄色矢印の場所が骨折してしまったかかとの骨です。
黒色矢印が骨折してしまった場所です。
青色矢印はインプラントをつかって骨折をなおしたかかとの骨です。
かかとの骨にはアキレス腱がくっついているので、骨折した骨はアキレス腱でひっぱられてしまいます。
このアキレス腱がひっぱる力に負けないように、テンションバンドワイヤー法という手術方法で治療をしました。

一週間後の退院のときにはケンケンしないでおうちに帰ることができました。
現在では骨が癒合してくれて、もう安心です。

今回、ご紹介したわんちゃんのようにかかとの骨が折れてしまうこともあります。
犬種によって骨折しやすい場所はありますが、詳しい検査をしてみないと分かりません。
わんちゃんがキャンとないたり、ケンケンしたり、どこか痛そう？元気がない？などお気づきになったら動物病院でみてもらうことをおすすめします。

院長　鈴木

鈴木犬猫病院
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